2004年3月　谷川岳／一・二ノ沢中間稜(1/2)

●3/12 (金)
道路は雪が少なく、チェーンを使わずにロープウェイ駐車場まで来れた。
天神平ロープウェイの駐車場(6F)で仮眠する。翌日は神奈川岳連の雪崩講習会があ
るので多くの人が仮眠を取っていた。

●3/13 (土)
登山指導センターに計画書を提出して、まだ暗い雪道を歩く。
トレースはしっかりしている。
一ノ倉沢出合に着いて、仕度をしていると明るくなってきた。
迫りくる様な一ノ倉の岩壁。
東尾根、一ノ倉尾根が両側に聳える。

一ノ倉に以前来たのはいつだったか・・
藤沢山岳会に入ってからは来た事ない。大学の時に来たきりだ。
まして、積雪期は初めてだ。

東尾根は行ってみたいと思っていたが、一・二ノ沢中間稜に来るとは思っていなかっ
た。
それにしても「一・二ノ沢中間稜」って名前、チャチくないですか？
ちゃんとした尾根なんだから、ちゃんとした名前が欲しい。

尾根の取付きを目指して登っていったら、登り過ぎてしまった。
樹林帯の中を木登りしながら取付く。
尾根に乗ると、もっと手前の雪壁から上がってくれば良かったと分かる。

トレース有り。先行は３人組：１パーティー。
ルートに取付くまでも斜度の急な雪面を行く。

★1P〜3P
ルートの取付きはブッシュのルンゼ。
20m程でルンゼを抜けると細い尾根。潅木でピッチを切る。
そのまま直上すると松の木がある。ここから小コルに懸垂下降する。
コルの尾根は細い。

ここからブッシュを登る。晴れていて気持ち良い。
一ノ倉が良く見える。南稜、一ノ倉尾根。

★
樹林帯が続く。潅木を掴みながら、ピッケルを打ち込みながら、登る。
後ろから鈴子さんに「もっとピッケル打ち込むのよ！」と言われる。
そう言われてもな〜。ミックスの所はこれ以上入らないし、氷の所は加重掛けても
大丈夫くらいに入っていた。
後でよくよく話しを聞いてみると雪面奥の土の中に打ち込め、という事だった。
凍っている土程、良く効く支点は無い、との事。

★
かなり斜度のきつい雪壁有り。
掴む樹林もないので、ここが一番恐かった。鈴子さんリード。
ステップが切れる位の雪だったが、足元の雪が崩れたらどうしよう！？
という場所だった。

★
急なミックスを慎重に越す。中村リード。
掴む樹林無く、ピッケルを使ってのミックス登攀。登攀的に一番難しかった。
核心部はナイフリッジが続く。
かっこいい〜！
が、この頃（昼頃）からガスってきた。晴れていれば素晴らしい展望だろう・・
東尾根手前付近は部分的にコンテで進んだ。

★東尾根
急な雪面を上がると東尾根だ。もうガスって来て、視界が無い。
細い尾根が続く。
東尾根に出たらザイル使わないのかと思っていたら、結構厳しかった。
視界が殆ど無いので、トラバースする時も下がどうなっているのかさっぱり分からな
い。あまり南側に寄ると雪庇に落ちる。

第一岩峰は左側をトラバースして長い直上。
雪壁にバケツを掘って確保の足場を作る。が、上から雪がザザッーと落ちてくる。
足場もトレースも埋まってしまう。
途中からコンテで進む。
本当は確保しながら行きたい所だが、鈴子さん曰く「確保しなくて大丈夫よ！」

かなり疲れてきたが、急がないと日が暮れてしまう。

★オキの耳
東尾根を抜けてホッと一息。肩ノ小屋を探すが何か様子が違う。
他パーティーと一緒に小屋を探す。そしてここがトマの耳ではなく、オキの耳である
事に気づいた。（トマの耳だと思い込んでいた）
すぐに暗くなってしまった。

やっとの事で肩ノ小屋に転がり込む。
小屋は新しく、快適。我々を入れて３パーティー泊まっていた。
中にツエルトを張り、寝る。

●3/14 (日)
朝からガス。西黒尾根を降りる予定だったが、降口がガスっていると分かり難いので
天神尾根を降りる。
少し降りるとガスが切れた。
天神尾根には岳連の雪崩講習会の人達が泊まっていた。

諏訪の湯　tel 0278-72-2056
9:00〜
水上インター付近・利根川沿い
飲用できるカルシウム泉。
300円。石鹸無し。