2005年7月　入川

●７／３０（土）
朝、平塚駐車場集合後、山北さんを迎えに駅まで戻ってから改めて出発。
雁坂トンネルの先の豆焼橋は工事中で片側車線規制していた。
入川の釣場駐車場は林道奥の売店／食堂の前にある。駐車代\500(１回？)。
高地車だけ駐車して、私の車は豆焼橋たもとの出会の丘駐車場に止める。
準備していると昔雁坂小屋の小屋番していたというお父さんがきて
色々話してくれる。”通らず”を行くといったら激励？してくれた。
心配な今日の天気の事を聞くと、”雨降るだろうけど夕方か夜で
あまし降らんだろ”との事で安心したが、、、

林道を歩き出すと少しで左にゲートのある道が分岐する。道標も何もない。
行きすぎたあとで林道は坂になるので地図を見つつ戻って左の道に入る。
しばらく行くと道には古いレールと枕木がでてきて森林軌道跡とわかる。
入川渓谷沿いの森林の中の歩きやすい道を行くと道は岩壁を削って作られた
ようになる。木の隙間から見える空が暗くなり１１時過ぎにははや雷の音と
ともに雨が降ってくる。やれやれ。けっこう降ってきたので張り出した
岩の下で雨宿り。下には本流の淵が見える。みるみるうちに青かった本流の
水が増水してコーヒーミルク色になっていく。先に様子を見に行くとすぐ
先が赤沢出合で右の急傾斜の赤沢からごうごうと濁った水が本流に流れ込む。
あきらめきれず行動食を食べて待つが、雷も近くなり雨量も増えてくる。
でも良いタイミングで雨が降ってよかった。ゴルジュ内でこんな雨になったら
顔ひきつって逃げ場を探していたことだろう。雨はやんできたが水量は
増えるばかり。気合いをそがれて脱力していた良太も含めあきらめがついて、
明日本流遡行して戻ることにする。

しばらく戻ると川原にあつらえたような良い幕場があったのでさっそく
テントを張り（１つはおろしたてゴアテント）まきを集めてたき火の準備。
徐々に水量もへり、水色も澄んできたのでちょっと竿出してみたら、魚が
かかったと思ったらハリス切れで終わり。夜はおとなしく宴会。たき火の友、
こもみ用意の大量のウィンナで満腹？

●７／３１（日）
夜中にまた雨が降ったがテントの間で寝ていた良太は平気だったようだ。
起きてみたら水量もすっかり減り水色も元の青緑色になっていた。
朝食も残り飯、ラーメン、ウィンナ（まだあった）と色々食べて出発。
皆ハーネス着用でやる気十分。山北さんは今風の沢屋の格好でこちらより
沢屋らしい？また皆黒部対策で新しい素材の下着タイツ着用。
赤沢も水量が減っていたが渡るときに各々飛び移ったり水に入ったり、
吊り橋跡もあり結構大きな支流のようだ。本流に入るとしばらくは穏やかな
渓相、だが徐々に淵、釜、ゴルジュとなってくる。

右へ左へ渡渉したりへつったりして行くと谷がせばまり第１のゴルジュと
思ったがそれほどのとこともなく？抜けてしまった。
右岸から水流が落ちているので中小屋沢か？と思ったが、その少し上に
きれいなスラブ滝が落ちていて、これが中小屋沢でした。水温はそれほど
低くないが両岸が森林なので日がささず、たまに陽光のあたる小さな川原
で休んで暖まる。天気は雲はあるがなんとか持ちそうだ。
しばらく流れはゆるやかだが両岸は森林で徐々にせばまってくる。ザイルを
出して小滝を登ったり、少し泳いで釜というか淵を抜けて行く。昼を過ぎて
段々時間が気になってくる。皆さんどんどん進むので遅いというわけではない
のだが、今回ザイルが必要な所はザイルを１本しか引っ張っていかなかったので、
全員が難場を越すのに時間がかかったかも。人数が多いので、場所にもよるが
トップがザイル２本引っ張ってどんどん人を上げたほうがよかった

両岸はさらに狭まりザイルをけっこう出す。第２のゴルジュは良太が？右から
へつって、第３のゴルジュは北嶋さんが？左からへつって抜けた。その上は
”通らず”と思われる狭い淵の廊下となり左岸側に巻き道もあるのでノリが
見に行くとその上で終わりそうとのこと。念のため１回見に行く。
狭くて深めのゴルジュへつり泳ぎ＋小滝なので、「巻こうか」と言ったけど
良太、高地のやる気十分リードで越す。流れはあったが見た目ほど深くは
なかった。上流が開けているのは見えるけどまだ釜と小滝があるのでせきたてる
ように進み、最後は右岸から大岩を越えるとすぐ上が金山沢出合だった。
登山道への踏み跡は出合対岸に赤布（と沢用スパイク？）があったのでほっと
して一休み。ところが登山道までの急登が長い！新しい登山道は大分高いところ
に作ったようで、小尾根の上あたりまでいってやっと合流。分岐に立派な道標は
あったが赤布は無いので逆にここを下りるとしたら下り口がわからないかも。

あとはけっこう高低のある登山道を下り、こんな所まで？と思う森林軌道跡も出て
くると赤沢の新しい吊り橋に出て赤沢出合にもどった。テントを回収する間に高地
、芹沢で車を取りに行く。駐車場のあたりで小雨がぱらつきはじめた。谷の中で
なくてよかった。戻ったら釣り場の売店も閉めていた。笛吹の湯につくころには
もう暗くなっていた。鳳竜飯店２階で食事してから帰る。

金山沢大荒沢谷には行けなかったけれど、入川本流は川幅は広くはないし水量も
少なめだが谷遡行の練習にはなかなかよいかも。渓谷と回りの森林が山深さを
感じさせる。両岸はけっこう切り立っているので水量が増えたら脱出にはけっこう
緊張すると思う。