2010年3月　八ヶ岳／阿弥陀岳・北西稜

　当初計画では、土曜日入山しルート偵察、日曜日アタックの予定であったが
　日曜日は大荒れの天候が予想された為、予定を変更して金曜日移動で土曜日
　アタックに変更となった。

　金曜深夜に移動し、土曜早朝出発。天気は上々である。南沢の登山道を行者
　小屋方面へ進む。途中南沢大滝への分岐を過ぎたあたりから北西稜への入口
　の赤布に注意しながら進む。トポに書いてある通り、２本の倒木が近くにある赤布
　のところから右へ入るトレースがあり、もしやとおもい探索するがここではないと
　判断し登山道へ戻り行者小屋方面へ進む。しばらく進むと右手に沢が分かれて
　おり、いろいろとマーカ（木に青いテープと古い赤布）がついている。ここがトポにある
　樹林帯をトラバースした後にでてくる沢の末端であると判断した。ここで、少し先の
　雪田のところ（ここが行者小屋から２つ目の雪原であった）にベースキャンプを設営し、
　その沢から入った。

　その沢を登っていくと５ｍ程の小滝があり、それを越えると奥に大滝が見えた。
　どうやら間違えたようだ。引き返すのも時間の無駄だし、尾根上から見れば北西稜
　が見えるかもしれないとうことで左岸の尾根を登り始める。当然トレースも無くラッセル
　で進む。上まで登り、目指す北西稜を見るとかなり遠いことがわかりこのまま進むの
　は不可能と判断しベースキャンプまで引き返した。
　あとでわかったのだが小滝の奥にあった大滝が、摩利支天大滝であった。

　ベースに戻るともう１１時近くなっており、北西稜は諦めざるを得ない。代案として
　阿弥陀北稜、赤岳主稜がでたが、今後の為に北西稜の取り付きを調査しようという
　ことに決定し、まずは行者小屋へ向かう。ベースキャンプのある雪田を１００ｍくらい
　進んで樹林帯に入ると右手の木に赤テープで”Z”のマーキングがあり、新しいトレース
　がついている！　やられたっ！と思ったが後の祭りである。さらに進むと赤布が沢山つ
　いている地点があり古いトレースもある。どうやらトポに書いてある入口はここらしい。

　トポを忠実に辿るために、一旦、行者小屋まで行き時間を計測。トポ通り小屋から１０分
　で先程の赤布が沢山ついている地点に到着。
　そこから、北西稜を目指し入っていく。このルートは時折赤布があるが、トレースと赤布の
　位置がかなり離れており、赤布も殆どないので、トレースが無い場合、初めての人が
　辿ることは困難であろう。
　ＢＣ近くの”Z”マークのトレースといつ合流するのだろうと思いつつ先へ進むと第一岩壁
　に到着。ここで、”Z”ルートのトレースと合流した。ここから先はもう少し行ってみようかと
　いう案もでたが、これ以上行くと絶対山頂まで行ってしまいそうなので、あえてここで
　下山することに決定。下りは、”Z"ルートのトレースに従い下るがこのルートは北西稜に
　忠実に下っているので非常にわかりやすい。赤布は殆ど無いがまず迷うことはないで
　あろう。尾根を下るとちょっとした雪原があって樹林帯にはいると即登山道と合流した。
　合流地点（分岐地点）の木に赤テープで”Z”があった。

　北西稜への取り付き方法をまとめると、
　南沢大滝分岐を過ぎ、摩利支天大滝への分岐を過ぎると雪原が広がる（行者から下ってくる
　と２つ目）。雪原を進み樹林帯に入るとすご右手に”Z”字の赤テープが目印（いつまであるか
　わからないが雪原を越えてすぐ右にはいれば良い）。そこを右に入るとほどなくちょっとした雪原
　があり（数十メートル）そこを過ぎると北西稜の末端である。そこからひたすら尾根をつめていけば
　良い。トポは３種類持っていったがどれも記述が違うし役に立たないので注意が必要だ。

　偵察終了後、キャンプを撤収し、下山。　恒例のもみの湯に入り、甲府市内の居酒屋へ直行する。
　ネットで口コミ評判２位のお店を山福さんが発見、なんでも美味しい店であったが特に馬刺しが
　最高であった。