▼8/9
●天候：曇り時々小雨
●報告：
昨年敗退した東壁ルンゼをリベンジする予定であった。今回のために、三つ峠で人工の練習をし、そこそこ
の体力作り、仕事もそこそこに心がけた。しかし、当日は朝からの雨、前日の天気予報（午前中は晴れ）を頼
りにとりあえず出発したものの、T4取り付きで降られて躊躇したが、登攀することにした。
T4尾根のルートはびっしょり、1ピッチ目藤澤さんリード。濡れているためアプローチシューズで行くが、
難しそうである。2ピッチ目は竹沢リード、クライミングシューズで行く。時間はかかるものの、体も慣れ、
さすがはT4尾根だけあって、欲しい箇所では必ずピンがあり、問題はない。T4尾根を上がり、眺める各ルート
は何れも濡れている。特に東壁ルンゼは、話に聞いていた通り流水経路となってしまっている。そこで、ルー
ト大半が人工登攀を占める東稜に変更することとする。
東稜1ピッチ目、竹沢リード。人工でピン間隔は短く、荷物を背負っていてもさほど苦にならない。2ピッチ目
は藤澤さんリード。ここもほぼ人工で、結構ピンもしっかりしている。ここ東稜にはフリールートも平行して
あるようで、ルート全体に時折ペツルも打ってある。3ピッチ目、竹沢リード。ここはフリーの部分もあり、濡
れていたことと、人工登攀に慣れした分緊張する。１箇所ザックを置いてこなす部分もあった。4ピッチ目、藤
澤リードで、フリー交じりの人工。5ピッチ目、竹沢リード。ここでカンテを右に直上すべきを、左にあるフリ
ールートのペツルの支点に目を奪われ、ピッチを切ってしまった。6ピッチ目藤澤リード。ルートに戻るため、
右へトラバースから始める。この最終ピッチがここまでと比べると、支点の悪さ、フリー部分などから最も難し
かったようで、リードにかなり時間を要していた。申し訳ないことに、余分なトラバースのためザイルの流れが
悪いのもマイナスになっていたようである。16:15登攀終了。
下りは、東稜をそのまま懸垂下降する。１箇所次の支点までザイルが足りず、登り返しをしたため、T4取り付
きまで戻ったのは18:40であった。
今回我々の他にT4まで上がってきたパーティーは１〜２組あったが、結局登らず諦めて帰ったようで、この時
期にこの東壁を占有できた。しかし後半ようやく岩が生乾きになった程度の雨混じりの登攀は、快適には程遠か
った。翌日は、温帯低気圧が台風となって北上、その影響で雨となり、予定を繰り上げて下山することとした。
今回の反省点として、時間がかかり過ぎたことが挙げられる。東壁ルンゼであれば、残業は間違えなく、スピ
ードアップが今後の課題である。また自分としては、更なる軽量化の必要がある。東壁ルンゼは、またリベンジ
したい。
＜報告：竹沢＞
|